いろは(伊呂波) う・ん・ち・く

★広辞苑第四版(岩波書店)より

■いろはうた(伊呂波歌)

(1)手習歌の一。音の異なる仮名四十七文字の歌から成る。「色は匂へど散りぬるを我が世誰ぞ常ならむ有為(うゐ)の奥山今日越えて浅き夢見じ酔ひもせず」。涅槃(ねはん)経第十三聖行品の偈(げ)「諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」の意を和訳したものという。弘法大師の作と信じられていたが、実はその死後、平安中期の作。色葉歌。

(2)「いろは歌」(1)の一字ずつを頭に配して作った教訓歌。

■伊呂波仮名ガルタ

カルタの一種。「いろは歌」(2)を記した読み札四八枚と、その意味を絵解きした絵札四八枚と、合計九六枚を一組としたもの。江戸後期に始まる。


★歌の意味

色は匂へど 散りぬるを
 香りよく色美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまう。
 ※諸行無常(しょぎょうむじょう)

我が世誰そ 常ならむ
 この世に生きる私たちとて、いつまでも生き続けられるものではない。
 是生滅法(ぜしょうめっぽう)

有為の奥山 今日越えて
 この無常の、有為転変の迷いの奥山を今乗り越えて
 
※生滅滅己(しょうめつめつい)

浅き夢見じ 酔ひもせず
 悟りの世界に至れば、もはや儚い夢を見ることなく、現象の仮相の世界に酔いしれることもない安らかな心境である。
 
※寂滅為楽(じゃくめついらく)



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