中之条町入山引沼地区(旧六合村)の十日夜(とおかんや)

子供たちがわらでっぽうを持って家の前に並び、こう叫びます。
「とおかんやがきたよ〜」

家の人「ごくろうさん、しっかり頼むよ。」

家の人にそう言われるやいなや、子ども達はわらでっぽうを振り回し、地面にたたきつけながらこう歌います。

とおかんや とおかんや
とおかんやは いいもんだ
あさそばきりに ひるだんご
よーもちくっちゃ はらだいこ
ぽーんぽんと なるように
このうちはんじょう するように
もひとつおまけに よいしょ!
よいしょ よいしょ〜

歌が終わると、家の人が「ごくろうさん。」とねぎらって、リーダーの子どもにお礼を渡します。これを集落全戸に行うのです。

わらでっぽうのことを、「とおかんや」とも呼んでいるようです。昔は全て藁で作りましたが、いつからか周囲をPPロープで巻くようになりました。しかも地面が土からコンクリートになりましたから、叩けばポンポン跳ねるし大きな音は鳴るし…ということです。