Sorry, your browser doesn't support Java(tm). これは万座バスターミナル脇にある名物の空吹きです。高温の蒸気をもくもくと吹き上げています。このような蒸気の噴出は、白根山の裏側にも見られます。万座も白根同様、マグマが非常に近い事が伺えます。噴出する蒸気の中には有毒な硫化水素ガスも含まれておりますので、万座内でガスが噴出している場所、立ち入り禁止区域へはけっして入らないでください。

…さて、空吹きには素敵なハクサンシャクナゲの群落があります。皆さんが良く見かるのはもう少し紅色の強いアズマシャクナゲではないでしょうか。ハクサンシャクナゲはアズマシャクナゲよりも高地にあり、花も約ひと月遅く咲きます。
シャクナゲは「草木の帝王」といわれており、花言葉の「威厳」「荘厳」の通り、威厳のある豪華で美しい花を次々咲かせて楽しませてくれます。レンゲツツジと同様に毒を持っているので、万座では鹿の被害にあわずに元気に育っており、大きい物は高さ3メートルにもなっています。どうやらシャクナゲの天敵は動物ではなく人間の乱獲にあるようです。

さて、美しい蝶ですね。これは「アサギマダラ」という蝶です。春の北上・秋の南下を繰り返す「渡り」を する不思議な蝶で、万座では7月から9月、標高1,600mの紅葉台付近から1,900mの毛無峠で観察できます。東アジアの温暖な地域や日本各地に広く分布し、成虫は羽を広げると十センチ前後にもなります。この大きな羽を利用して滑空するのですが、その飛ぶ様子はとても上品で「ふわりふわり」といった感じです。

アサギマダラの長距離移動は一般の方々の協力によるマーキング調査で調べられています。現在の公認最高移動距離は沖縄から白馬間の1,700kmだそうです。マーキングの方法は油性のマジックで、この水色の部分になどに見つけた日付・場所・名前・電話番号など何を書いても構いません。あなたのマークした蝶を捕まえた人がどこか遠くから電話をかけてきたら、とっても素敵なことですね。

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